[宮北裕美]The Other Body

800円(税73円)

3331 ART FAIR Recommended Artistsに選出されて、行った個展「分身」の冊子です。
 展覧会詳細:https://www.3331.jp/schedule/004938.html


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身の回りの「モノ」や「できごと」からダンスを見つける
机の上に置かれたコップを観察すると、用途を問う前にモノそのものの存在に気付かされます。自分の身体を同じように観察し、人がそこに在るってどういう ことなのだろうと探りますが、自分の特徴を取り払おうとすればするほど、私のダンスには私が浮かび上がります。削ぐことを恐れずに進めても残ってしまう それを私は芸術と呼ぶことにして、そこにたどり着きたくて「立つ、歩く、座る」と言ったシンプルな動作(動かないダンス)を見出しました。そのようなダンスを町や自然の風景の中に置くことで、その場所の持つ固有性を引き出し小さなドラマを作り上げています。そして日常にあるモノや自然現象を観察していたら、暮らしの中で身近にあるものはすべてダンスをしていて、美しい線やパターンを生み出していることが見えてきました。身の回りのすべてが踊っている こと(モノそのものの動き)を発見し、振付家がダンサーに振付けるのと同じ感じで、身近な物に踊ってもらうようになりました。


新作について
2019年6月にデンマークのMøn島に滞在しました。約1ヶ月間過ごしたVilla Gressは森の中にあり、鳥のさえずりや嵐の音だけが耳に届き、世界から少しだけ隔離されたような気持ちになりました。北欧の夏は夜が短く、森の生活で不思議な感覚が作用したのか、カメラと遊ぶうちに、面白い現象に立ち会うことになったのです。パフォーマンスは形が残らず消えてゆくので、流れる時間を再生できるビデオという媒体を通して、パフォーマンスをしている時の感じをなんとか留めてみようとしました。「分身」という私の表現を説明するシンプルな言葉が見つかり、展覧会の方向性が決まりました。

ー 宮北裕美(ダンサー、アーティスト)
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